カラコンのケア不足は「アカントアメーバ」のリスクが?

あなたはカラコンのケアをちゃんとしていますか?ケアというと、コンタクトを外して消毒液で手洗いするものですよね。カラコンのケアが不足していると、「アカントアメーバ」という微生物が目の角膜に侵入して、最悪の場合失明や視力障害を起こしてしまうリスクがあるのです。そもそも「アカントアメーバ」とは何なのか?どうすれば防げるのか?についてご紹介します。正しいカラコンケアをして、目を守りましょう。

アカントアメーバとは

「アカントアメーバ」とは、土や水道水の中など、私たちの生活の身近なところにいる、目に見えないほどの大きさの微生物です。大きさは12~40µm(マイクロメートル:1mmの1000分の1)と非常に小さいため、肉眼では確認できません。このアカントアメーバは、健康な角膜には侵入できないため無害です。しかし、アカントアメーバは細菌をエサとしているので、きちんとケアをしていないカラコンのレンズに大繁殖します。そして、小さい微生物なので目に見えないため、気づかずにカラコンを装着して角膜に感染するケースがほとんどです。

アカントアメーバに感染した場合

感染した場合、目の痛みや、目に異物感があります。人によっては強い痛みを感じることもあります。そして、アカントアメーバはゆっくりと進行するため、おかしいと思って病院に行ったときはかなり悪化している場合が多いのです。症状が進行すると、目の充血や強い痛み、視力低下、最悪の場合は角膜の中央が白く濁り、視力障害や失明にいたることもあります。

アカントアメーバ感染を防ぐ5つの対策

アカントアメーバ感染を防ぐためには、カラコンの管理やケアが大切です。カラコンのケアというと、最近コンタクト洗浄液の主流である「MPS(マルチパーパスソリューション)」は消毒力が弱く、使用後に浸けておくだけでは、あまり効果が見込めません。アカントアメーバ感染を防ぐ具体的な対策は5つあります。

・使用期間を守ること

カラコンには、適切な使用期間が指定されています。パッケージなどに必ず書いてあります。(ワンデータイプは1日、他は2週間、1カ月など)この期間を無視して長期間使用すると、角膜に大きく負担がかかります。その結果、角膜が傷ついてアカントアメーバが侵入するリスクが高まります。

・カラコンを12時間以上装着しないこと

カラコンを継続して12時間以上装着すると、アカントアメーバの感染率が上昇します。帰宅後は速やかに外すなど工夫して、長時間の使用は避けましょう。

・カラコンを装着したまま寝ない

疲れていると、ついカラコンを付けたまま寝てしまうものです。カラコンを付けたまま寝てしまい、朝起きたら目が痛かった、視界が悪かったという経験はありませんか?そういうとき、しばらく時間がたてば元通りになるので、問題が無かったと思いがちです。しかし、自覚症状がないだけで目の細胞はダメージを受け、角膜も傷ついています。そこからアカントアメーバ感染を引き起こす可能性があります。

・消毒液はMPS洗浄液を使用すること、消毒液は継ぎ足さないこと

洗浄液は消毒効果が弱いとありましたが、カラコンは消毒しておく必要があります。その際は、カラコン消毒液はさまざまな種類がありますが、MPS洗浄液が入っているものを使用することをおすすめします。消毒液の中でも最も消毒効果があります。そして、洗浄液はコンタクトケースに継ぎ足さないようにしてください。よく、前日の洗浄液に追加して入れる人がいますが、細菌が繁殖するので絶対にNGです。

・消毒したレンズは水道水ですすいでから装着すること

MPS洗浄液だけだと消毒効果は弱いので、朝にはカラコンにアカントアメーバが繁殖しています。なので、使用前に水道水ですすいで、装着するようにしましょう。

・正しい方法でレンズを洗うこと

正しいレンズの洗い方はこの後ご説明します。この6点さえ守れば、アカントアメーバ感染を防げるので、ぜひ実践してみてください。

正しいレンズの洗い方

毎日カラコンのレンズを洗っていると思いますが、どのように洗っていますか?今回は、正しいレンズの洗い方をご紹介します。

・レンズを手のひらに置いて洗浄液をたらす

まずは手を洗って清潔にしてください。レンズを手のひらに置き、レンズ全体が洗浄液にかぶるように、約3~5滴たらします。

・こすり洗いをする

手のひらと、人差し指を使ってカラコンの両面を20~30回こすり洗いをします。指の動きは前後に同じ方向に動かすと汚れや細菌も取りやすくなります。

・洗浄液ですすぐ

またレンズ全体が洗浄液にかぶるように洗浄液をたらします。そこですすいで完成です。 正しい洗い方を守っていれば、汚れや細菌は短時間で除去できるので安心です。

まとめ

今回はアカントアメーバから目を守る方法をお伝えしました。女子にとってカラコンはメイクの一部。目を傷めて、カラコンが使えない、なんて事態は避けたいもの。使用方法やケア方法をしっかりと守って、健康な目を保ちましょう。